愛されることを知らない孤独なお姫様
「ここか?」

「みたいだね」

さっき変な考えはやめ!って思ったばかりなのにやっぱりドキドキする心臓は収まらない

好きという自覚をしてしまったから余計だ

でも部屋に入るとそんなことはどこかに吹き飛んだ

「わぁー!綺麗!!!」

ちょうど日が沈む頃で部屋はオレンジ色に染まっていた

窓の近くに行けば海と太陽の自然が作り出した景色が凄かった

「ねぇねぇ陸斗!すっごく綺麗だよ!」

「あぁ。本当に綺麗」

景色に夢中だった私は、陸斗が私の横顔を見ていたことなんて知らなかった
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