愛されることを知らない孤独なお姫様

｢のぼせんなよ｣

｢できる限り気をつける｣

｢また後でな｣

｢うん｣

お風呂場の前で陸斗と別れ、女湯の方へ入ると志緒里が待っていた

｢おまたせ｣

｢はいろ｣

｢ワクワクするね｣

｢だね！｣

軽く会話をしながらお風呂へと向かう

｢キャー！露天風呂がある!!!こんなところ初めてだァ｣

｢温泉初めて？｣

感激のあまり騒いでいると志緒里に聞かれた

｢うん。親の会社のやつで旅館に来たりしたことはあるけどあくまで話し合いのためだったりするし、止まったり温泉入ったりした事はないかな。
それに、お母さんが言ってたことなんだけど、どこの誰かもわからない人が入った後のお湯になんてつかれないって。

だから、今日志緒里と温泉に入れてすごく嬉しいです！｣

｢そうだったの。私も秋と入れて嬉しいです！
今日は楽しんじゃおうか。｣

｢うん！｣