愛されることを知らない孤独なお姫様
「とりあえず、中に入って話したいところなんだけど時間がおしてるからなぁ。
暴走始めようか。真樹、幹部達呼んで来て。」


「はいはい。」


「秋ちゃんは、陸斗の後ろに載せてもらってね。」


「あ、はい!」


「じゃぁ、俺は下っ端たちに声かけてくるから。」


そういって彼は倉庫の中へと消えていった


「黒崎さん。光輝さんってなんかやわらかい感じですね。」


「切り替えがちゃんとしてるやつなんだよ。
見ててみ。桜華としての総長の姿を。」


総長としての姿?


「あの...総長って?」


「族の一番上の人。全員をまとめたり、指示を出したりするんだ。
それに、喧嘩も1番強いかもな。
あんなゆるい感じだけど、総長としてはすごい人だよ。俺達はあいつを尊敬してる。」


そんなにすごい人なんだ


「そうなんですか。あっ...!」


陸斗と話をしていると倉庫から着替えた光輝さんが出できた。


「皆が着ている服ってなんなんですか?」


「特攻服だよ。」


「特攻服?」


「あれー?だぁれその子?」
「女ですか?」
「誰だよ女なんて連れてきたの。」


ビックリして思わず陸斗の後ろに隠れる。


「あー、拾ったらしい。真樹が。」


「拾ったのその子?」


「らしい。おい、秋。こいつらは俺らの仲間だ。怖がんな、大丈夫だから。」


「仲間...?」


「あぁ。この赤い髪の男は真田拓海(さなだたくみ)」

「秋ちゃんっていうの?
よろしくねぇー^^」


「黒髪の眼鏡かけてるやつが冴島一輝(さえじま いっき)」


「お見知りおきを。」


「赤髪のツンツンしてる方が宮澤日向(みやざわひなた)」


「チッ...」


「日向は女嫌いなんだ。だから態度の悪さは大目に見てやって。」


「はい...。」



「こいつは橘秋(たちばなあき)真樹に拾われたらしい。」


「真樹の野郎...」

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