愛されることを知らない孤独なお姫様
「うわ、豪華...!!!」

食事を目の前にして1番に口を開いたのは拓海だった

「陸斗と秋はいつもこのような食事を?」

「うん。」

「おう。」

みんなは違うの?

「秋と陸斗、太らないのが不思議...。」

「いつもこんなのって羨ましいな...。」

「美味そう。」

「お腹空いたね」

みんなそれぞれの感想を口にしていた

「お腹すいたし食べようよ」

前まではこの家にいる時、ご飯なんてまともに食べられなかった

温かいはずのご飯は冷たくて味なんてしなかったから

それに食べたくなかった

でも今は周りにみんながいる。

冷たく感じたご飯は温かくて

味なんかしなかったご飯はとても美味しい味がした。

人がいるだけでこんなにも違う

こんなにも違うんだ。
< 173 / 196 >

この作品をシェア

pagetop