愛されることを知らない孤独なお姫様
「秋、絶対助けるからねっ!!!」

「待ってる」

きっと桜華の皆は助けてくれる
それが、私の信じている桜華だから!!!

「感動の別れはそこら辺にしてさっさと行かんと取り消すで」

「秋...」

志緒里は後ろ髪を惹かれるようにして走り出した

「それじゃぁ、嬢ちゃんにはそれなりのことをしてもらおか」

「桜華はすぐに来るわ。抗戦の準備でもしたらどう?」

「そない心配せんでもええ。毒牙が潰したるからな」

「桜華は潰されない。あなた達みたいな汚い族じゃないのよ。」

「嬢さん、その辺にしといた方がええで。ここは俺達のテリトリーや。」

「だから何だっていうの?」

「ここには俺の下っ端たちがぎょうさんおる。何されるかわかっとんのかいな。」

私は生半可な気持ちでここに残ったわけじゃない

志緒里を助けられるなら、桜華の皆を守れるなら私は私を捨てる覚悟はある。
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