愛されることを知らない孤独なお姫様
「紫輝のことか?あいつは俺の執事でもあり親友だ。小さい頃から一緒にいる。
仲間と同じくらい信用してるやつだよ。」


「そうなんだ。」



自分で聞いといたくせに適当に返してしまった


はっきり言って羨ましいと思った


“親友”という人がいて、“信じられる仲間”がいる


そのことがとてつもなく羨ましいと思った


私には親友と呼べる人はいない。


心から信じられる人は、もう今は1人しかいない...


「おまたせいたしました。」


そう言って紫輝という人物が私には温かいココアを、陸斗にはコーヒーを持ってきた


「ありがとうございます。」


お礼を言えば紫輝という人物は陸斗に負けないくらいの整った顔立ちをニコリと微笑ましてから下がった


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