愛されることを知らない孤独なお姫様
「よろしくっす!」

よかった...

やっぱり不満そうな顔している人もチラホラいるけど歓迎してくれている人もいる

それだけでも嬉しい

他の人にも認めてもらえるよう頑張らなくちゃね

「まだ入ったばっかでわからないことあるから教えてやれよ!」

「うすっ!!!」

光輝さんはすごいな

こんなにたくさんの人たちを従えてるなんて

「じゃぁ、幹部室に戻ろうか」

「おう」

幹部室か

私はもう下っ端だ

入れないな

幹部のみんなはゾロゾロと階段をのぼっていく

階段を登る姿さえかっこいい幹部のみんなはやはりイケメンなんだなとそんなことを思った

「ん?秋来ねぇのか?」

私がついてきてないことに気づいた陸斗が私に声をかける

「私はもう下っ端として入ったから幹部室には何かあったりしない限り入らないよ」

「別に幹部の誰かがOKすれば入れるんだぞ?」

「これは私なりのけじめだよ。
それに皆とも早く打ち解けられるようお話もしたいしね」

「そうか」

そう言うと陸斗は少しだけ口角を上げて二重の切れ長の目を細めた

ドキドキドキドキ...

陸斗が笑った途端早くなる鼓動

赤くなる頬に手を当てる

熱い...私最近なんかおかしい?

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