愛されることを知らない孤独なお姫様
「陸斗と話せると嬉しいって思う?」

陸斗と話したいって思うし嬉しいって思うかな

「うん」

「じゃぁ、陸斗と会えなくなったら寂しい?」

陸斗と会えなくなったら...会いたいよ

「うん」

「もし、陸斗が他の女の子と親しげにしてたら嫌だ?」

美咲さんのことが一瞬頭によぎる

「嫌だ...」

「もしも、陸斗がほかの女の子とキスしたりしてたら?」

もしも、美咲さんと陸斗が...

すごくお似合いだ

「嫌だ...」

お似合いだけど嫌なんだ

「なんかもやもやするし、黒いものが込み上げてくる」

「それってさ、秋はもう恋してるんじゃないかな」

「私が?」

「あとは自分で感じで気づきなさい」

そう言って志緒里は穏やかに微笑んだ

「志緒里は光輝に対してどんな気持ちになる?」

「私?そうだな...」

< 96 / 196 >

この作品をシェア

pagetop