友情から恋に変わるまで
「あ、そういえば美月今日も部活行くでしょ?あたしバイトで行けないから把握よろしく!」

パンッと顔の前に両手を合わせお願いのポーズ。

週5出勤平日4時間休日8時間で働く愛梨はまるで社畜かのようなハードスケジュール。
生徒会副会長で頭もいいしまとめるのもうまいから尊敬する。

「了解したー!
でも彼氏くんのこともあるんだからせめて週4に減らしてもらいなー?」
「うーん店長と交渉はしてるんだけどね…
なんせ人手が足りないもんで」

美月がうちに来てくれたら万事解決なんだけど!
チラチラ目を見ながらかるーくバイトを勧められる。

「えぇー…だって社畜になるじゃん…部活行きたいしぃ…働きたくないしぃ…」

唇を尖らせ指を合わせながらぶりっ子ポーズで駄々をこねる私。
きもい、と一刀両断される

「だいたいあの部活なんてほぼ活動しないからいいでしょ!?
ゲームばっかやってんじゃん!働いたほうが絶対いい!」

そう、私達は軽音楽部に入部している。

しかし顧問は吹奏楽部と兼任。
賞を多く取っている方と雑談多めでのんびりしている方、
どっちを優先させるかといえば答えはひとつしか無いわけで。

話したりゲームしたり、しまいには帰宅部とまで呼ばれているのが現状。
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