記憶の中で生きる君へ、この空に誓う


「あの時のっ……」


「おい化け物、彼氏と一緒か?へぇー、お前みたいな人外にも、彼氏なんて出来んだなぁ!」


「っ……はぁっ……」



あの、痛みに近い感情の伝わりかた。


『憎しみ』『妬み』と言った、どこまでも暗い感情と、『人殺し』と言う恐ろしい声を思い出した。

ギュッと、自分の体を抱きしめるように縮こまる。



「…お前、化け物とかふざけるなよ。静月にそれ以上汚い言葉浴びせてみろ、ぶっとばすぞ」



今まで聞いた事の無いほど、冷たく怒りに震えた声だった。

ビリビリッと、蒼大先輩の感情が揺れているのが分かる。


「蒼大先輩……っ」


私は、蒼大先輩の制服の袖をギュッと引っ張った。

蒼大先輩は、そんな私に気づくと、ハッとしたように私を見つめて、申し訳なさそうな顔をした。










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