記憶の中で生きる君へ、この空に誓う


や、止めてよっ……止めてっ!!


水をかけられて、苦しそうにする源先輩の横で、私は座り込む。


分かってる……これは記憶の残像で、すでに過去の出来事。

でも……でも、こんなのって……ないよっ。


私は、悔しくて、悲しくて泣いた。


源先輩が私と被って見えたからなのか、それとも、蒼大先輩の大事な人が傷つけられているからなのか……。


分からないけど、ただただ悔しかった。


お願いっ、もう止めてよ!!


源先輩っ、源先輩っ!!


ううっ………もう、止めてっ……。


ただ、泣きじゃくる事しか出来ない私は、源先輩が傷つけられるのを見ているだけ。





< 122 / 279 >

この作品をシェア

pagetop