記憶の中で生きる君へ、この空に誓う

「……静月、傍にいる。どんなに時間がかかっても、静月の言葉なら、聞くから」


ー傍にいる。

何度、蒼大先輩にそう言われただろう。

蒼大先輩は、そう言っていつも私の心を守ってくれていた。



「は…い……っ」


また泣きたくなった。

すると、蒼大先輩に、「大丈夫だ」と言って手を握られる。

それに、励まされるように、私は重い口を開いた。



「………源先輩と、秋乃先輩は……っ」


「……あぁ」


「さっきの、梶　航平に、イジメられてました……」


「っ！！」


蒼大先輩が、驚きに目を見開く。


「やりかたが……見ていられないくらいっ…酷かったっ」

「っ……聞かせてくれ、ちゃんと受け止めるからっ」


蒼大先輩は辛そうに、時折眉を寄せて、奥歯をギリッと噛み締めながら、それでも最後まで、私の話を聞いてくれた。


全てを話終えると、蒼大先輩はガンッと地面を殴りつけた。

そして、悔しげに唇を噛む。