記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
ーキィィッ
錆び付いた扉が甲高い金属音をならして、ゆっくりと開く。
すると、眩しい太陽の光が、目を焼く。
ま、眩しいっ……。
目を細めると、その先に誰かが立っているのが分かった。
「源、先輩……?」
ふと、あの日の源先輩の姿と重なって見えた。
その人は、こちらに背を向けて、空を眺めている。
「源先輩っ!!」
私は反射的にそう叫んで、駆け出すと、太陽の眩しさから解放される。
すると、「またお前かよ」と、不機嫌そうな声と共に、見覚えのある赤茶色の髪が目に入る。
「梶……先輩……」
ー見つけた。
こんなに早く梶先輩を、見つけられるとは思ってなかったから、驚いた。