記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「梶先輩………先輩は先輩なんです。恥さらしでも、負け組でもない、梶先輩が生きたいように生きて下さい!!」
「なに、偉そうな事言ってんだよ!!お前に、何が分かるんだよ!!」
「私は、この学校でも、家族にも化け物だって言われてます。それに、疫病神だとも……」
「っ!!」
ハッとしたように、梶先輩は私を見上げた。
自分で言ってて、結構辛いけど、梶先輩の気持ち、少しは理解できるような気がする。
「必要の無い人間だって、ずっとずっと思ってました……だけど、蒼大先輩は、この気持ち悪い力も含めて、希望だと、言ってくれたから……っ」
「静月……あぁ、静月は俺の希望だよ」
ほら、この一言で私は救われた。
絶対に好きになれない自分を、蒼大先輩が好きだと言ってくれた所だけは好きになろうって。
蒼大先輩と出会えたきっかけはやっぱりこの力だから、前よりもこの力を受け入れられた。