記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
ー7月。
季節は本格的に夏に近づき、蒸し暑くなった。
制服も、夏服仕様に変わって、半袖Yシャツで登校している。
私が教室の席で授業の準備をしていると、廊下がやけに騒がしいのに気づいた。
「嘘、何でこんなところに!?」
「本当だ、カッコイイよね~」
何だろう?
顔を上げると、クラスメートの女の子が、私の所へとやってきた。
「高塚さん、最上先輩が来てるよ……」
怯えたように私と目を合わせずに言った女の子は、きっと目が合うと呪われるっていう噂を信じてるんだろう。
「あ、ありがとう……」
そう言って、立ち上がった瞬間、目の前に女の子達が立ちはだかった。
「あの?」
首を傾げると、女の子達はワタシを囲むように立つ。