記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「…………なんか、理由があるのか?」
「え……?」
「なんか……気になんだ、君の事。俺の……親友に似てるっつーか」
「親友………さっき言ってた、源って人ですか?」
名前を口にした途端、最上先輩は辛そうに顔を歪めた。
ーズキンッ!!
「っ………」
最上先輩から、『悲しみ』『苦しみ』『後悔』の感情が伝わってきて、自分の事のように胸が痛んだ。
強すぎる感情は、まれに触れなくても感じ取れちゃうから困る。
胸をギュッと片手で押さえると、最上先輩は「大丈夫か!?」と心配そうに私の肩に手を添えた。
その瞬間ーー。
『………嘘、だろ……』
それは、絶望と呼ぶ以外に例えようが無い、悲しみと苦しみの詰まった声。