記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
次第に世界がセピア色へと変わる。
周りを見渡すと、黒と白の縦じまの"鯨幕"が目に入った。
それから、お経と鼻をすする音に、喪服を着たたくさんの人達。
ーーこれは……お葬式だ。
『何で、お前……』
そして、目の前に立っているのは、最上先輩。
よろよろと、遺影に近づいていく最上先輩の後を、私も追った。
『源……源、お前なんで自殺なんてしたんだよ……』
眉を寄せて、震える声で遺影に語りかける。
その遺影を見て、私は驚きで息をするのを忘れた。
あの、太陽の光に透ける金髪。
私に銀のイヤーカフを託した、"彼"がそこにいた。
どうして……じゃあ、この人が最上先輩の親友で、源という人?