記憶の中で生きる君へ、この空に誓う

「蒼大先輩、私を探してたって……」


「あぁ、明日から夏休みだろ、静月の顔が見たかったんだ」

　
蒼大先輩……。

そっか、明日からは毎日のように会っていた蒼大先輩に、会えなくなる。


寂しいな……。


蒼大先輩は、私に近づくと、目の前で立ち止まった。


「それでさ、提案なんだけど」


「提案？？」


「夏休み、源の家に行ってみようと思う。源のせいで事故が起きたって言ってた本当の理由がまだ分かってないから」


そうだ……。

まだ、分からない事が残ってる。

そもそも、そのイジメの原因になったお父さんの事故。

それを、自分のせいだと言った源先輩の真意を確かめなきゃ。