記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「蒼大先輩??」
もしかして、私の格好が変だった?
急に気合い入れたりして、ドン引かれてるのかも。
恥ずかしさと悲しさで赤くなったり青くなったりしていると、「可愛いな……」と、蒼大先輩が小さく呟いた。
耳を疑って蒼大先輩の顔を見上げると、照れ臭そうに頭をガシガシと掻いている。
それで聞き間違いじゃないと気づくと、途端に恥ずかしさが込み上げてくる。
それに、蒼大先輩の私服も、無地の白Tシャツに、ジーパンとシンプルだけどすごくカッコいい。
「あ、ありがとうございます。そ、その……蒼大先輩も、すごくカッコいい……です」
「そ、そっか!あ、ありがとな!んじゃ、い、行くか!」
そう言って照れながらも蒼大先輩が私の手を引く。
恥ずかしくても、この手を繋ぐことは止めようとは思わない、少しでも近くにいたい。
少し前を歩く蒼大先輩の背中を見つめながら、胸が高鳴るのを感じていた。