記憶の中で生きる君へ、この空に誓う


ーブロロロロッ

蒼大先輩に連れられて、バスに乗る。


「自転車で10分だけど、歩くと遠いからバスな」


「源先輩の家に行くのは、久し振りですか??」


「あぁ、源の葬式以来だな。実は、源の家の前までは行っても、中までは入った事無い」


「え、そうなんですか……?」


親友だから、お互いの家は行き来してるのかと思ってたけど……。


「源のやつ、家の事は話したくないって言ったんだ。親父さんの飲酒運転の事もそうだけど、もっと突っ込んで相談に乗ってやるべきだった……」



「蒼大先輩……」


後悔、してるのかな……うん、たぶんそうだ。


でも、あの時こうすれば、もっとこうしてたらって……大事な親友を失ったからこそ、後悔ばかりが浮かんでしまう。



生きていて、欲しかったから……。







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