記憶の中で生きる君へ、この空に誓う


「あっ……あのっ」


なんて言えばいい?


いや、言ったところで何が出来るのかも分からないけど…。


源先輩の事、聞いてみてもいいのかな?


「ん、落ち着け、な?ちゃんと聞くから」


「は、はい……」


最上先輩の「な?」は口癖なのかな。

すごく、優しい最上先輩の口調に、私は深呼吸をして、一つ頷く。


「最上先輩は……源先輩が自殺した理由を…探しているんですか?」


「っ……君は、源の事を知ってるのか!?」


「知ってる……というか……」


いや……知ってる、でも間違いじゃないか。


会ったのはたった7、8分、だけど……私の心の中に重く残る源先輩の存在。








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