記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
この力で、源さんの記憶を辿れば、私ならきっと……。
「最上先輩が探しているモノを見つけられる……と思います」
「……俺は、源の自殺した理由を探してる。君は、何かを知ってるのか?」
「……記憶と感情を……見る事が出来ます。だ、だから、源さんの大事にしていたモノ、訪れた場所、関係のある人に触れれば、きっと……っ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、何言ってんだ?」
早口でまくし立てる私を、最上先輩が止める。
そして、少し怒ったように「本気で言ってるのか」と震える声でそう言った。
「っ………」
最上先輩の顔は、眉を寄せ、悲しみと怒りが混じったような複雑な表情で私を見つめる。