記憶の中で生きる君へ、この空に誓う


先程の言葉に、なんて返事をしたら良いのか、戸惑っていると、『何時に迎えに行ったらいい?』と、蒼大先輩は気にした様子なく、話続ける。


「12時なんてどうですか??」


『12時な、あ、ちゃんと家の中で待ってろよ?それじゃあまた後で!』


そう言って切れる電話に、私は小さく笑う。

蒼大先輩、前に私が外で待ってたの、覚えてたんだ……。

本当、蒼大先輩は優しい。


その優しさに胸がほっこりとしながら、私は身支度を始めた。






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