記憶の中で生きる君へ、この空に誓う


「また家に来なさい、静月」

「お姉ちゃん、今度は私が会いに行くから!」

「静月……あなたさえ、よければ家に来て」


みんなが私と蒼大先輩を見送ってくれている。


私たちは夕飯をごちそうになって、おばあちゃんが心配するので、今日は帰る事にした。



「お母さん、私ね、高校を卒業後するまでは、おばあちゃんの家にいようと思うんだ」


「そう……」


悲しげに俯くお母さんに、私は慌てて言葉を繋ぐ。


「今は、おばあちゃんの傍にいて、自分の力の事とか、ちゃんと責任もって付き合えるようになりたいんだ。だから、それが出来たら、ここに帰ってきてもいい……かな」


「えぇ、その日が来るのを、楽しみに待ってるわ。ここは、あなたの家なんだから」


そう言って笑ってくれたお母さん。

そっか、私が帰る場所は、ここなんだ……。


「ごちそうさまでした!なんかすみません、俺まで」


「いいや、蒼大くんのおかげで、私達は家族に戻れたんだ。今度来るときは、蒼大くんもぜひ来てくれ」


「ありがとうございます!」


そう、言って、蒼大先輩はさっそくお父さんと仲良くなっている。






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