記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
そして、そっと、私の頬に手を伸ばした。
フワリと、優しく触れられた瞬間、ポカポカとした、私を労る気持ちが伝わってきた。
「綺麗な瞳だ……エメラルドグリーンだな」
「綺麗なわけ……ないです」
私の瞳をのぞき込むように見つめる最上先輩の視線から逃げるように俯いた。
この瞳が綺麗なわけない。
気持ち悪い、人とは違う……異質なモノだよ。
「いいや、綺麗だ。君は、瞳の中に宝石を持ってんだな」
「!!」
「オッドアイ……っていうのか?俺、初めて見た」
「………最上先輩って、変わってますね。この瞳を綺麗だって言ったり、私に普通に話しかけにきたり……」
「俺は、思った事を言ってるだけだよ」
それは、触れた手から伝わる感情から、真実だと分かった。