記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「あの…さ、俺、君の名前を知りたいんだけど、いいか?」
「っ……それは……」
「俺と一緒に…探してくれるんだろう?」
そう言って、頬に触れていた手が離れ、今度は私の目の前に差し出される。
源先輩の自殺した理由、それはもちろん協力する。
それに、私も源先輩の事……知りたいって思った。
死んでしまってからそう思うなんて、変だとは思うけど。
「はい……」
「なら、教えてくれ。君はもう、俺の相棒だろ?」
「相棒………」
同じ目的に向かう私たちは、確かに相棒という言葉がピッタリだと思った。
もう、話してもいいよね…。
今、最上先輩からは、『優しい』感情しか感じない。
その温かい感情に、背中を押されるように、私は口を開く。