記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「だとしたら、蒼大先輩と、源先輩は、運命のような出会いをしたって事ですね」
「え、運命の出会い??」
「はい、だって……そういませんよ、波長が合う人に出会うなんて。運命とか、奇跡って言うんじゃないでしょうか」
つい力説してしまった私を、蒼大先輩は驚いたように見つめてくる。
そして、すぐに「ブッ」と吹き出した。
「そ、蒼大先輩??そんなに可笑しかったですか??」
「いや、違いないなって思ってさ!でもまぁ、運命の出会いって、男同士でも適用されるんだって思ってさ、ハハッ」
まだ可笑しそうに笑っている蒼大先輩は、何やらツボに入ってしまったらしい。
「どうせなら、運命の出会いは女の子相手のが良いな」
「あ、えーと……そ、そうですよね、男同士で運命の出会いとか、き、気持ち悪かったですか??」
「気持ち悪くはないけど、なんか違和感がな」
2人顔を見合わせると、つい「ぶっ」と吹き出してしまった。