記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「でもさ、アイツには何でも話せたんだ。まぁ、源はどうだったか分からないけどな……」
それは、何も言わずに自殺してしまった事を言っているのかな。
あぁ、だから……。
『何で、俺に何も言わなかったんだよ!!』
あの記憶の中で、蒼大先輩は泣いてたんだ。
「私は……源先輩は、孤独な人なんだと思っていました」
「なんだ、静月は源の事を知ってるのか?」
「たった7、8分話しただけです。蒼大先輩に聞くまで、名前すら知りませんでした」
「へぇ、アイツなんて?」
蒼大先輩はなんだか嬉しそうに私の話に耳を傾ける。
なんて……言ってたかな。
あの数分の間、私と源先輩の話した内容と言えば……。
「そうですね、あの日は………」
私は、源先輩と過ごした7、8分の会話を思い出しながら、蒼大先輩に話し出した。