記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「あ……俺、もう見つけたぞ」
「えっ……な、何ですか??」
蒼大先輩は、私の目元を親指で拭うと、ニッと笑みを浮かべて、私に顔を近づける。
「エメラルドグリーン」
「あ………」
それが、私の瞳の事を言っているのだとすぐに分かった。
蒼大先輩は、ジッと私を見つめてくる。
「宝石みたいだろ、すごい綺麗なんだよな」
「わ、私は……嫌いです、この瞳の色」
だって、他の人と違う。
蒼大先輩のブラウンの瞳とも違う異質な瞳だから。
「俺は好きだよ、静月の瞳」
「っ………ありがとう、ございます……っ」
蒼大先輩の言葉に、やっぱり泣きたくなって、私はくしゃっと顔を歪めた。
すると、蒼大先輩は私の頭をいつもみたいにポンッポンッと撫でた。