記憶の中で生きる君へ、この空に誓う



「秋乃は高3で、高1の時から付き合ってたな。源が生きてれば、3年間、源と同じクラスになるはずだった……」


「源先輩が、生きていれば……」


高3の時に別れたとはいえ、元カレが自殺したなんて、どう思ってるんだろう。


せいせいした?


それとも、蒼大先輩みたいに、悲しみに捕らわれてるんだろうか。


「本当に仲良かったんだよ、アイツ等。今でも、別れた理由が分からない」


「そうだったんですか……」


「よく3人で遊んだな、高3に上がってから、それも無くなったけど……」


そう言った蒼大先輩の声は暗く、繋いだ手からは『寂しさ』『悲しみ』だった。


蒼大先輩は、もう二度と戻らない日々を思っているのかもしれないと思った。





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