記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
「久しぶりだな、秋乃」
「本当、久しぶり……蒼大は、元気だった?」
本当に久しぶりなのか、2人の会話は少しぎこちない。
というより、秋乃さん……秋乃先輩が、蒼大先輩の顔を見ようとしてないんだ。
暗く、少しやつれたような顔をしてる。
「あぁ、それなりにな。……秋乃は?」
「………うん、元気だよ」
秋乃さんの声が、少し硬くなった気がした。
何かを恐れているような……そんな感情を感じる。
「今日は、秋乃に聞きたい事があって呼んだんだ」
「っ………うん」
「………源の事だ」
「っ!!」
源先輩の名前が出た途端、秋乃先輩の肩が跳ねた。
そして、自分の体を抱き締める秋乃先輩。