記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいっ!!』
ーズキンッ、ズキンッ!!
っ………秋乃、先輩……。
『痛い』、『苦しい』、『悲しい』。
何かに必死に謝り続ける秋乃先輩の姿は、見ていられないほどに痛々しかった。
「静月、大丈夫か!!」
「あっ………あぁっ」
「静月っ!!」
そこで、一気に景色に色が戻る。
なのに、私の視界はぼやけたままだった。
「は、はい………大丈……」
頬に何かが伝うのを感じて、私が泣いている事にようやく気づく。
蒼大先輩に支えられると、その触れた手から、温かく優しい気持ちが伝わってくる。
あぁ……、蒼大先輩の心はいつも温かい。
感情にのまれても、蒼大先輩の感情が私を引き戻してくれる。