圭哉くんは俺様且つ暴君。
「鈴木さんは、レクリエーション…彼氏と回るの?」
「彼氏…?あぁ…!んー?まだ考え中かな〜」
彼氏=圭哉くん
まだ慣れない。
だって、私の中では完璧に私の片思いなんだもん。
「そうなんだ。…でも…、彼氏はそのつもりなんじゃない?」
「ん?」
入口へと目を向けながら、話しづらそうに言葉を紡ぐ峰岸くんを不思議に思って、入口へと視線を向ければ
「……あ、」
「…怒られる前に退散しようかな。」
こっちを見たまま、立ちすくむ圭哉くんを見つけたと同時に、峰岸くんが苦笑いで"続きはまた後で。"と言うのが聞こえた。
「あ、また後でね!ありがとう!」
私の声に片手を上げて、席へ戻っていく峰岸くんから、再び視線を圭哉くんへと戻せば
「っ、」
アゴでクイッと廊下を指した。…まるで廊下に出て来いとでも言うかのように。
行けばいいんでしょ!行けば。