圭哉くんは俺様且つ暴君。
って、言葉とは裏腹に…足は急ぐ。
怒られたくないって言う気持ちと、会いに来てくれたの?なんて言う期待。
「圭哉くん!どうしたの…?」
廊下に出ながら、圭哉くんを見つめれば
「……。」
何やら彼はとても機嫌が悪いらしい。なるほどね、これはあれだ!
よく少女マンガとかであるじゃん?
ほら、他の男と話すな!とか…お前は俺のだ!とか…!!!
つまり…
「ヤキモチ…?」
「あ?」
「いや、だって…怒ってるみたいだったから…峰岸くんと話してたのヤキモチ妬いたのかな?…って。」
違った?やっぱり違った?
だよね、圭哉くんだもんね。
ヤキモチ妬いてくれるなら、俺のこと好きになるななんて言わないよね。
……はぁ。
「あー、確かに。
嫉妬、かもな。」
「…うん、嫉妬…し、ん?!えぇ?!!何?!なんて?!」
私の驚きに、ニヤニヤ笑う圭哉くんは、今 紛れもなく《嫉妬》って言ったけど、言葉の割に…何故か楽しそう。
え、嫉妬って…それ本当に?
つまり、圭哉くんも私のこと…その
少なからず女の子として好きって事でいいですか?期待してもいいですか?