圭哉くんは俺様且つ暴君。
7☆*。
♡いいからこっち来い。
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「なんて言うか…もう好き過ぎると言いますか…。」
「…で?」
「だから、傍にいるのが…辛い。圭哉くんは相変わらずだし、私ばっかりどんどん好きが増えてく感じ?」
「ふ〜ん。」
「ねぇ、夢子ちゃん。
さっきから、私の話に興味ある?」
「微塵もない。」
「こっちは真剣に悩んでるのにぃ!!」
体育の時間。
今はバスケのトーナメント戦をしている。…とっくに負けた私たちの班は、体育館の隅でただ、他の班のバスケを見つめている。
そして、夢子ちゃんに圭哉くんの事が好きすぎていよいよ近くにいるのが苦しくなってきた事を相談してみた…
今に至る。
「じゃあ、辞めれば。」
「……辞める?」
「そう、近くにいるのが苦しいなら、いっそ離れればいいじゃん。
どうせこのまま傍にいても、藤崎くんが小春のことを好きになることはないんでしょ?」
「…ぐっ」
「なら、1回離れてみれば?
そしたら小春が自分にとって、どんな存在なのか…圭哉くんの中でも整理できるんじゃない。」
"ま、それでもお世話係から昇級出来なかったら、それまでだけど。"
なんて、最後まで辛口発言の夢子ちゃんの隣で盛大にため息をつく私。