圭哉くんは俺様且つ暴君。



結局、翔太くんと秋祭りを楽しんでしまっている私。



右手にはグルグルウィンナーまで持って、すっかり気分はhigh。


「あ、」


可愛くいちご飴やら、りんご飴を持っている女の子たちとすれ違いながら…自分の手元へと視線を向けて小さく声が出た。



「ん?」



「んーん!な、何でもない。」



もっと、可愛いもの食べるべきだったのかな?…いや、でも翔太くんの前で可愛こぶったって仕方ない。



いや、翔太くんに限らず、誰の前であろうと自分を偽って食べたいものも食べられないようじゃ…ダメダメ!



ブンブン…と首を振って、グルグルウィンナーにかぶりつく。



んー!やっぱり、美味しい。
私はこれが食べたかったの。



「美味しい?」


「うん、あ!食べる?」


何気なく翔太くんの目の前にグルグルウィンナーを差し出して見たけれど



「っ/////」


「あ…えと、ごめん/////」



翔太くんが分かりやすく赤面するもんだから、思わずその手を引っ込めて、


赤くなった顔を隠すように俯いた。

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