圭哉くんは俺様且つ暴君。
何やってんの。
あー、なんかすごい恥ずかしい。
翔太くんの反応が一々 新鮮すぎてこっちまで余計に恥ずかしい!!
圭哉くんなら、きっと何も考えないでパクッと食べてくれて、それ見て私が1人で恥ずかしくなって
そんな私を見ながら"バカじゃねぇの"なんて、ほくそ笑むんだ。
…って、違う違う!!
なんでここで圭哉くんなのよ、私!
「あ、」
「え…?」
ふと、翔太くんの声がして俯いていた顔を上げる。
「……っ、」
途端、息が止まって酸素の取り入れ方が分からなくなる。
体が鉛みたいに重たくて、動かなくなる。
まるで、魔法でもかけられたかのように…その人から目が離せなくなる。
「圭哉くん…。」
そこには、班員と一緒に屋台を回る圭哉くんがいて、私たちに気付いてこっちを見たまま立ち止まった。
あー、やっぱり班には女の子もいるんだね。
工業科だから、もしかしたら女子がいない班もあるかも!なんて期待してたけど、みんな圭哉くんの班を狙ってたに決まってるもん。