圭哉くんは俺様且つ暴君。
「そうなの?」
「へ…?」
思いもよらない夢子ちゃんの言葉に思わず聞き返せば
「小春って、ドが付くほどのMだからそういうの嫌いじゃないでしょ?」
"いや、むしろ好きだよね"
そう続けてニヤリと笑う夢子ちゃんに、言い返す言葉がないのは
「っ…」
「図星!」
確かに、私がそう言うタイプの人間だからだけど、ほら…いくら何でも限度ってものがあるじゃん!!
「圭哉くんは…本気の俺様なんだってば!どちらかと言えばお世話係…よりも、扱いはペットに近いし…」
頭撫でられたり、抱きしめられたり、絶対服従を誓うハメになったり……。
口角を上げて笑う圭哉くんの顔を思い出しては、フルフルと頭を振った。
私は主人に忠実な犬じゃない!!!