圭哉くんは俺様且つ暴君。
「それに、翔太くんは」
──────ドンッ
「っ、」
「もう黙れ、」
まだ言い終わらない私の言葉を遮って、私の顔の横に圭哉くんが片手をついた。
校舎の壁と圭哉くんの間に挟まれている現状にやっぱり、私の胸はドキドキせずにいられない。
「…け、いやくん……?」
「それ以上、俺以外の男の話したら…」
そこまで言って喋るのをやめた圭哉くんの手が私の顎をグイッと持ち上げた。
「今ここでお前の口・・・ふさぐぞ。」
触れるか触れないか…そんな距離で私を見つめる。やけに色っぽいその顔に…その声に
体は痺れたみたいに、動かない。
「……いいよ、」
「っ、意味分かって言ってんのかよ。」
動かない体とは反対に、口はいつもみたいに強がりで。私の返事に悔しそうに唇を噛んだ圭哉くんに、私は尚も続ける。