圭哉くんは俺様且つ暴君。
「うん、圭哉くんならいいよ。」
そんな私の声は、かすかに震えていて…何故か分からないけれど涙が出そうになった。
「…もう…知らねぇからな。」
圭哉くんのそんな言葉を合図に、私の腰に腕が回されて、簡単にきつく抱きしめられてしまう。
そしてすぐに降ってくるキスの嵐。
「ん…っ、ふ……!」
自分で挑発しておきながら、圭哉くんは優しいから…絶対に本気じゃないって、心のどこかで思ってた。
何度も何度も、角度を変えて降ってくるそれは、啄むような噛み付くようなキス。
「んっ!…ふ、…っ」
息が苦しいくて、うまく酸素が取り込めなくて、圭哉くんのワイシャツの袖をギュッと握り締めれば
今起きてた事が嘘みたいに、フワッと体が解放されて、圭哉くんが私から離れていく。
そして、お互い息が荒いままで見つめ合う。
息が苦しくて、胸が痛い。
私……
圭哉くんとキスしちゃった。