圭哉くんは俺様且つ暴君。
13☆*。
♡そしたら、全部くれてやるのに。
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もう、全部 全部。
閉じ込めてきた想いが溢れ出す。
せっかく友達になれたから
もう、失いたくなかったから
伝えずにいようと思ってたのに、
なんで、キスなんてするの。
なんで、こんなに近くにいるの。
なんで、圭哉くんは…私のこと好きじゃないの。
「千夏さんに会ったよ。」
「…っ!」
「圭哉くんのお世話係やめた日に、帰り道で。」
私の言葉に、驚きを隠せないとでも言いたげな圭哉くんは、ゴクリと喉を鳴らした。
「すごい素敵な人だった。
美人で、スタイルが良くって……」
明るくて、優しくて…
それでいてあどけなくて、儚くて。
守ってあげたくなるような、そんな人だった。
「私1つも、千夏さんに適う要素がなかった。」
顔だって、どこにでもいる至って普通の平凡フェイスだし。
スタイルだって、特別いいわけじゃない。