圭哉くんは俺様且つ暴君。
「あーー、っもう限界。」
「わっ、ちょ…圭哉くん!!」
ふわっと軽々私を持ち上げた圭哉くんに、驚きと戸惑いで大きな声が出た。
抜かりない圭哉くんが、コンロの火を消す。
「お前が可愛いのが悪い。」
「か、かわっ?/////」
「もう、待たねぇから。待ったなしな。」
「え!ちょ…何!何が?!」
前に一度、足を痛めてた時に抱っこしてもらったけ。あの時は、大工さんが木材を担ぎ上げるみたいな抱っこで…
それでも、私の心臓は壊れるくらいうるさかったな。
なんて、回想に浸る頭の中。
「俺はお姫様抱っこなんてしない…って、圭哉くん言ってたのに。」
「…んなこと言ったか?」
「言った!ってか…本当に降ろして!!」
バタバタと足を動かしてみても、圭哉くんは涼しい顔のままで
あー、もう!
どうしよう、
そうこう言ううちに、寝室へと辿りついた圭哉くん。