圭哉くんは俺様且つ暴君。


「セーフ!」

「アウト。」


6組の教室へ入るなり、机に腰掛けて腕を組んだ圭哉くんとこんにちわ。


「嘘だよ〜!絶対セーフ!!」

「いいや、アウトだ。」

「思ってたんだけど、圭哉くんいつも3分測ってるの?」


毎日 毎日 遅い遅い言うけど、そんなに言うならもちろん毎日ちゃんと測ってるんでしょうね?


「測るわけねぇだろ、アホ。」

「は、測ってもないのに毎日 遅い遅い言ってたわけ?!」


信じられない、とばかりに頬を膨らませればワシャワシャと私の髪を撫で


「俺が遅いと思ったら遅い。それだけの話だろ?」


言葉とは裏腹に珍しく優しく笑うから、もう怒る事すら馬鹿らしくなってきた。


って!!
何騙されてんの、顔は笑ってても発言はいつもの魔王様じゃん。

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