圭哉くんは俺様且つ暴君。



──────────



圭哉くんは、お弁当食べてくれただろうか。そればっかり気になってさっきから上の空。



「夢子ちゃんッ!」


────パーンッ


今は体育の授業中。

夢子ちゃんは持ち前の運動神経で華麗なアタックを打ち込んだ。セッターのトスも上手だったな。


私はと言うと、午後だって事もありやる気もなければ運動神経も良くない。


うん、ただコートの中に棒立ちしててメンバーに全くもって申し訳ない存在です。


「夢子ちゃん!ナイスっ!」


「小春も動きなさいよー!」


「ぐっ…頑張ります…」


夢子ちゃんに声を掛けたら、痛いところを付かれてしまった。


でもさ?私が頑張るとろくな事が起きないんだもん。過去には先生の顔面にバスケットボールをミラクルシュートした事だってある。


棒立ちしてるのが、1番迷惑かけないんだって。
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