圭哉くんは俺様且つ暴君。
イケメンってもっと、王子様みたいに爽やかであって欲しいもんだ。
黙ってれば白馬だって白タイツだって似合いそうな藤崎くんの中身が、まさかこんなにも真っ黒だったなんて
今の今まで知らずに、友達の『藤崎くんかっこいい〜!』に、相槌を打って生きてきたことを絶賛 後悔中!
「仕方ないじゃん。初めてだったんだもん。初めての彼氏だったんだもん…。」
どうしたらいいか、分からなくて付き合ってからも自分から話しかけることなかったし
一緒に帰ったり、デートしたり…そんななんて事無い当たり前な恋を望んでいただけなのに。
「元カレ見返したいなら、協力してやる。」
「え……?」
拳を握りしめて震える私に、ニヤリと笑った藤崎くんは続けた。