圭哉くんは俺様且つ暴君。
「見返したくねぇの?あの男。」
「そ、そんな…こと。」
「ふっ、あるよな。」
全てを見透かされているような気さえするその目で私を見ないで欲しい。
「っ、で…でも、どうやって!!」
見返したいか、見返したくないか。ただそれだけ聞かれたら見返したい!と、答えると思うんだ。
いくら馬鹿な私でも、多少のプライドはあるつもりだし、《手っ取り早く付き合える》とか《邪魔》とか散々な言葉で一方的に別れを告げられて、腹が立たないほど人間できてない。
じゃあ、どうやって?
どうしたら、修くんを見返せるの?
「俺の女になればいい。」
「…へ……?」
口角を上げたまま綺麗な顔を崩すことなく私を見つめる藤崎くんの言葉に、ポンコツ極まりない私の頭は付いていけない。