圭哉くんは俺様且つ暴君。


何て、企んでいた私の手から


────フワッ



一瞬で重みが消えてなくなった。



「あれ……?」

「女子1人でこれは、重いっしょ。」

「………な、んで…」



─────ドクンッ


私を見下ろしながら微笑むその顔に、一瞬で鳥肌が立つ。


それと同時に、頭をよぎるのは【手っ取り早く付き合えそうだったから】【邪魔】あの時の、最後の言葉たち。


「…一緒に行こう、俺持つからさ。」

「お、修くん。大丈夫…!1人で持てるから。」


再び修くんからごみ袋を取り返し、歩き始めれば


「あの時はごめん。」

「…へ……?」


いきなり大きな声で修くんが謝るのが聞こえて振り返った。

深々と頭を下げて、上がることのない頭に


「お、修くん!顔…あげて。」


どうしていいのか分からず、オドオドしてしまう。
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