圭哉くんは俺様且つ暴君。


「本当は、こんな謝罪じゃ足りないって…分かってんだけど、それでも謝っておきたくて。」


やっと顔を上げてくれた修くんの口から、私への謝罪が溢れて


今まで少しだけモヤモヤしてた何かが、パーっと晴れていくような気がした。


「見る目なかったな、って。

今なら絶対、選択を間違ったりしないのにって。すげぇ後悔してる。」


「……えっと…、」


徐々に近づいてくる修くんとの距離に、どうしていいか分からず棒立ちしていれば


「……俺がこんな事言う資格ないのも分かってるけど、

藤崎は、女慣れしてるし…小春と付き合ってながら知らない女に腕組まれても振りほどく事もしない。

いつか絶対 傷つく日が来る!」


「………。」


知らない女に、腕を組まれても…振りほどく事もしない…か。


仕方ないんだよ、だって私たちは形だけなんだから。


「だから、だから…

もう1回、俺と付き合ってくれないか?

今度は、ちゃんと…絶対!幸せにしてみせるから!」


私の両腕を掴んで、苦しそうに言葉を紡ぐ修くん。


この言葉は、本気なのだろうか。

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