圭哉くんは俺様且つ暴君。


「あ、の…修くん、」


──────グイッ

「わ!」


「どのツラ下げて、幸せにしてみせるって?」


いきなり肩をグイッと引き寄せられ、必然的に離れる私と修くんの距離。


「…藤崎…。」

「圭哉くん…なんで、ここに?」


圭哉くんのいきなりの登場に、修くんと2人目を見開いて見つめれば、


「掃除の担当場所が渡り廊下なんだよ。そしたら…告られてる女いるなーって、

よく見れば"俺の"じゃん?」


「俺…の…、」


その言葉に、少なからず心臓は加速。顔は熱を持つ。


「こう見えて俺、独占欲強いんだよ。」

「…っ」


そんな言葉と共に、後ろからギュッと抱きしめられて…。

演技だって分かってるのにどうしてこんなにもドキドキしてるの私!


落ち着け、落ち着け心臓。
< 53 / 267 >

この作品をシェア

pagetop