圭哉くんは俺様且つ暴君。


「へぇ〜…圭哉、良かったなぁ?」


「……。」


からかうようにニヤリと笑った誠也さんの顔は、いつも私に意地悪言う圭哉くんの顔と同じで


あー、やっぱり兄弟だな。


なんて、1人思ってた。



────コトンッ


「圭哉に飽きたら、俺んとこおいでね。」

「えっ?」


言葉と同時に、私に差し出されたアイスココア。


驚いて目を見開いた私の視線と、誠也さんの視線が交わった時、


「ばーか、何 本気にしてんだよ。さっさと飲んで帰るぞ。」


隣の圭哉くんの手が私の髪をクシャクシャッと乱暴に撫でた。


「クスッ、俺は冗談で言ったつもりはないんだけど?」


「…ったく。これは、俺のだから。」


「はいはい、その俺様っぷりはまだ健在でしたか。」



面白そうにクスクス笑う誠也さんは、ただただ可愛い弟をからかって遊んでる…そんな感じ。


ちなみに、ご存知ですか?暴君さも兼ね備えてますよ。お宅の弟さん。
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